中国とアメリカでソーシャルレンディングが普及したワケ

ソーシャルレンディングという概念が生まれたのはイギリスでしたが、
それが普及したのはアメリカと中国です。
アメリカの場合はIT先進国であり、
インターネットを使った資金集めという観点では他の追随を許さないほど、
そのあたりの分野は発展を続けています。
一方、中国の場合はすべてにおいて後発であり、
もちろんインターネットの利用が影響を与えたことは間違いないものの、
普及をしたきっかけがそれだけというわけではありません。
何が普及のきっかけになったのか知っておきたい部分です。

まず考えられるのがモバイル端末の普及です。
中国ではインターネットに接続する人数は数億人におよび、日本の人口の数倍です。
しかし、ほとんどの人はパソコンから接続をしているわけではなく、
モバイル端末からの接続をしています。
インターネット利用者の実に9割以上がモバイル端末からであり、
これらの端末が隅々にまで普及したことで多くの人が持つようになり、
それがソーシャルレンディングがしやすい環境を整備し、
結果としてアメリカと同じように浸透をしていったということになります。

次に、銀行を利用しない人への浸透です。
日本ではほとんどの人が銀行を利用していますが、
中国では銀行における資金供給のサービスは一般的ではありません。
銀行口座を持つ人も日本やアメリカは9割以上になるのに対し、中国は8割程度です。
中国では銀行の口座を持たない中小企業の経営者や貧困層へ向けた金融サービスとして、
2009年から消費者金融サービスというものを解禁しました。
これらの影響もあり、ソーシャルレンディングの取扱高は実に30兆円を上回り、
日本の300倍の取扱高にまで成長を果たしています。

アメリカの場合も実は銀行のサービスを積極的には利用していない人が、
ソーシャルレンディングを利用しているというデータが出ています。
移民層やそもそも金融に関する知識を持っていない人が増えており、
かなりの世帯が何かしらの消費者金融サービスを利用しています。
本来存在する金融の流れとは別の流れが生まれており、
投資家が積極的にこれらの人たちに貸し出しを行っている実態が明らかとなっています。
裏を返せば、日本のようにルールが整備されたところよりも、
発展途上国の方がソーシャルレンディングの発展が見込みやすいとも言えます。

今のところはアメリカなど一部の国でソーシャルレンディングの発展がありますが、
世界には口座を持たない人が20億人いると言われています。
そのうちのほとんどが発展途上国であり、
この人たちが何かしらの形でインターネットに接続することができれば、
その層にも広まっていく可能性は十分に考えられます。
もしそれらがないと、発展途上国の人は家族から借りるか、
町の高利貸しから借りるかという厳しい選択を迫られることになります。
こうしたものが発展していくことは、
貸す側、借りる側双方にメリットを生むことになるのは明らかです。

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